まとめと玄明館玄義⑭
ここで人間を一度まとめてみましょう
未だまだたくさんの相反する質を合わせ持っている総合体が人間であるのはすでに御承知の通りです。
このどちらかが欠けても人は人間ではなくなり、死ぬかあるいは片肺飛行の人生となるため非常にツライ苦しい人生となる訳ですね。
下の図は第十章にあった地球の背に乗って時速十万キロで宙を吹っ飛んでいる実相の貴方と、今座っている実在の貴方でしたね。

どちらもほんとうのあなたでした。 でも1/3の貴方は夜も寝ないで宙を走る自分を実感することはありませんし
先の自分の中に生きる親の気を感じる事もありません。
「結論」として智能型の現代人は1/3の自分を、己のすべてであると錯覚しているのです。
肝心の御本尊様抜きで生きるのだから人生、 汗しても実らず、労多くして功なき旅となるのも当然の事であり、誰のせいでもなく、自分の不明の致すところと納得してください。
霞堂がシツコク、 くどく 「真の幸せは自分に目覚める事」と説くのは1/3で生きるのは大変でしょう。
また仮に努力奮闘して何かを得たとしても多寡が知れているし、一生身に付く訳がない。だから2/3の同居人の応援を求めた方がよく、その方がずっと今より楽だし、得るものも倍以上は固いのだから、と言っているのです。
では今度は1/3の悪玉(これは少し耳ざわりな言い方ですから、 これからは智能型の人と呼びます)さんの人生をあぶり出してみましょう

この人、自分が1/3だとは露知らぬ故、自分が考え求める望みや幸せも1/3でしかないとは思っても見ません。
が、 常に何か目に見えぬ巨大な影を何となく感じ、内心は怯え恐れながらも、ともかく「頼みとするは己の力、求めるものは今生での幸せ」と智恵、体力と努力、根性、忍耐等を駆使して懸命の戦いを挑みます。
途中挫折に逢えば、神仏やら拝み屋、占い迄の力を借りて、その場
を凌ぎ、人にもまれ、世間にこづかれ傷つきながらも、頑張った結果はというと
金は出来たが体をこわした。
仕事はうまく行ったが家庭を失った。
地位は得たけど子供が駄目になった。
健康だけど争いが絶えない。
万事うまく行ったと思ったらポックリ往生
…の様に一得一失、あちら立てればこちらが立たず、と何かと意に反し、 心満たされぬままに、 また次なる欲望にかられて果てし無き闘いの日々へと身を運びます。
破乱浮沈の生涯です。この様に生きる人生を「無限地獄」「修羅場」とか、水面に浮かぶアブクの様だから「浮き世」 とも、又終生安らぎのない 「憂き世」と言いこれが真面目に努力した人のややマシな方の人生です。
自分では最高を熱望した結果に得た1/3の幸せの現実の姿で、 今日世界で最も幸せな民族と言われる私達の平均的人生であり、私や貴方が選んだ、たった一度の掛け替えのない生涯の「命を代償としてかち取った結果」 です。
幸せと言えるでしょうか。では、その様な知能型人間が主流を占めている現代社会や、世相はどうでしょう。
知能型優位で西欧主導の科学文明によってここ何百年かを人類の幸せを求めて来た近代社会は、遂に科学万能を謳歌する迄に地上を変貌させましたが
今吾々が目にするものは、極く一部の「心貧しき冨者 権力者」と大多数の犠牲者の汗と涙、そして地上には五千万人の難民が空を掴んでうめきと言ってもその何倍もの準難民がひしめいています。
そして森や河川はセメントに姿を変えようとし
石油は地表を覆い流れ食物は毒と変わり、間もなく空気を漉して吸い、金を払って買う時代になるでしょう。
その文明の象徴が地球と人類を何百回も全滅させる爆弾だと言うのだからなんともオゾマシイ話です。
然しこれが智能型人間の求めた 「幸せの現実」であり而も誰しもが確かにそれとは知りながら同じベルトの上に乗って滅亡に向かって爆走しているのだから、不思議と言うかオメデタイ限りです。



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